北京オリンピック開催のウラで…メディアが報じない「中国・監視社会」のヤバすぎる現実

東京五輪よりもさらに厳格な「完全バブル方式」で、北京五輪が開催された。これは選手やスタッフ、メディア関係者が中国当局の「完全監視下」に入ることを意味する。その驚愕の実態をレポートする。

ハッキング五輪か

ついに中国・北京で冬季五輪が始まった。日本人選手やスタッフ、メディア関係者が続々と北京に入り、2月4日には開会式が華々しく行われた。これからしばらく、日本選手の活躍や世界のトップアスリートたちの美技がテレビや新聞、ネットを賑わせるだろう。

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北京オリンピック開催のウラで…メディアが報じない「中国・監視社会」のヤバすぎる現実

しかし、中国は世界最多の監視カメラが設置された監視国家であり、反体制的だと認定されればすぐに監禁される「闇」の深い国だということを忘れてはいけない。

北京五輪に参加する選手や関係者が使用を義務付けられている健康管理アプリ「My2022」は、個人情報が流出するおそれが指摘されている。

中国における監視社会の実態を描いた『AI監獄ウイグル』(新潮社刊。原題は『THEPERFECTPOLICESTATE』)の著者で、ジャーナリストのジェフリー・ケイン氏がこう警告する。

「米国のセキュリティ研究者が『My2022』を解析した結果、それがスパイウェア(スマホの内部に侵入し、情報を外部に送信するソフトウェア)であることがわかりました。アプリが入っているスマホを通じて、会話を盗聴することも録音することも可能です。

選手はハッキングされていることを前提に北京で行動しなければいけません。特に、より有名な選手はリスクが高いと思います」

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