QNAP Sales Division Product Marketing Manager Yukito Hara
拠点間VPNを自動構築 ネットワーク品質を向上この課題を解決するのがQNAPの提供するSD-WANソリューション「QuWAN」である。QuWANは、中堅中小企業が本社のVPN装置に依存する仕組みから脱却し、次世代ネットワークに移行するための3つの要素を実現したソリューションだ。1つめの要素は柔軟なネットワークが構築できること。QuWANには「Auto VPN Network」機能がある。これはQuWAN子機同士が連携し、自動でフルメッシュVPNを構築してくれる機能だ(図表1)。Chart 1 Mesh network image
従来型のVPNの仕組みでは、拠点内や、拠点間で完結する通信も本社のVPNを経由する必要があった。QuWANでは例えばWi-Fi 6対応ルーターとしての機能を持つ「QHora-301W」などの子機を各拠点に導入することで、全拠点が相互に接続するメッシュ型ネットワークを構築。拠点間を最短経路でセキュアにアクセス可能になる。リモートワーカーも本社VPNではなく最寄りのQuWAN子機にアクセスすればVPNを利用できるようになる。「例えば、支店のファイルサーバーにアクセスしたい場合には、本社を経由する必要がなくなるため、VPN装置への負荷を抑えることができます」と原氏は説明する。もちろんSD-WANの目玉機能である「ローカルブレイクアウト」も可能で、DPI(Deep Packet Inspection)機能で通信の宛先を判別し、Microsoft 365やZoomなどへは、最寄りのQuWAN端末までの通信を保護し、各拠点から直接アクセスすることができる。さらに複数の回線をアグリゲーションする機能もあり、普段利用している回線とバックアップ回線を束ねて1つの回線のように扱うことで、ネットワーク品質を高めることが可能だ。