米国の住宅地に住む黒人女性が、隣人から人種差別的な嫌がらせを受けたと訴えている/Courtesy Jannique Martinez
(CNN) 米バージニア州の住宅地に住む黒人女性が、隣人から人種差別的な嫌がらせを受けてきたと訴えている。しかし相談を受けた警察は、刑事事件として立件できないとの立場だ。
ジャニーク・マーティネスさんは5年前、子育てに適した環境が気に入って同州バージニアビーチの住宅地へ引っ越してきた。「こんな思いをすると分かっていたら、この家を買わなかった」と話す。
マーティネスさんによると、近所に住む男性の嫌がらせはささいなことから始まった。男性は自宅にセンサーを設置していて、近隣の家族が出入りするたびに複数のライトが点滅する。
センサーが作動すると大音量の音楽も流れる。男性はどの家族が通ったかによって、音楽を切り替えるという。さらに複数のカメラを取り付け、家の周りを常に監視している。
最近では、マーティネスさんの夫が男性宅の前の路上に車を止めた際、音楽の代わりにサルの鳴き声を流し始めた。今は一家が自宅を出入りするたびにサルの鳴き声が響く。
一家が地元の警察に相談した日から嫌がらせはさらにエスカレートし、インターネットで拾ったと思われる黒人べっ視のせりふを流すようになったという。
地元警察はCNNの取材に対し、事情は把握しているとしたうえで、刑事事件には当たらないとの判断に至ったと説明した。
CNNは隣人の男性にコメントを求めたが、返答は得られていない。