「擦り合わせをするということは、かんかんがくがくと意見を戦わせられないことを意味します。これは果たして市民にとっていいことなのでしょうか」。徳島市議会6月定例会の最終日、内藤佐和子市長は閉会のあいさつでそう述べた。地方議会を傍聴していると、質問する議員も、それに答える職員も、どちらも手元に用意した文章を読み上げ、まるで台本があるかのような「スムーズ」なやりとりが繰り広げられることがあるのに気付く。これは往々にして、議員と職員が事前に質問と答弁の内容について話し合い、「擦り合わせ」をしているためだ。冒頭に紹介した内藤市長の発言の趣旨は、この擦り合わせの慣習をやめようというものだった。これを受け、9月8日に行われた9月定例会の代表質問で、玉野勝彦氏(自民)は「擦り合わせなし」で質疑に臨んだ。さて、その結果は。主な質問と答弁は次の通り。
玉野氏「阿波踊りの経費は?県外参加者やコロナ感染者は?」
玉野勝彦氏(自民) 冒頭で申し上げるが、6月議会最終日に市長が閉会あいさつで「議員も理事者も議会に向けてきちんと準備した上で、是々非々で議論を戦わせるのが議会のあるべき姿である」と発言された。私としては、質問に対する答弁の擦り合わせは円滑な議事の進行を図るため、最低限必要なものだと思っていたが、市長が「必要ない」とおっしゃられるので、この議会においては擦り合わせを行っていない。かみ合わない部分も出てくるかもしれないが、ご答弁を頂く理事者の皆さま、よろしくお願い致します。
代表質問する玉野氏=8日、徳島市議会議場「2021阿波おどりニューノーマルモデル」について聞く。「第5波・早期警戒期間」でもあり、とくしまアラートがステージ2相当、「感染拡大注意漸増」の中、8月12日から15日の4日間にわたり、阿波踊りが開催された。12日から14日まではあわぎんホールで1公演400名限度。最終日のフィナーレはワークスタッフ陸上競技場にて無観客で開催されたと聞いている。
県からの8月7日のメッセージは「全国は変異株による最強の感染の波にさらされ、過去最大級の危機を迎えている。これから徳島県への帰県や帰省をお考えの皆さまには緊急事態宣言対象区域やまん延防止等重点措置適用区域からの往来は原則として中止、延期をお願いするとともに、それ以外の地域からの往来についても、全国的に感染の非常に強いデルタ株の感染が広がっていること等を踏まえてご家族やご友人とも慎重に相談し、行かない、呼ばない、延期の選択をお願いします」というものだった。
県外からの帰省により感染が広がる恐れがあるため、阿波踊りの開催に際しても出演者や観客を県内在住者に限定をされていたと思う。そこで聞く。出演者や観客が県内在住者であるかどうかの確認はどのようにしたか。そして実際に県外客が出演者や観客にいたか。
経費について聞く。最大約1億円の予算がついた本事業だが、縮小され、桟敷を組んでの屋外開催は中止となった。屋内3日間と屋外でのフィナーレ1日でかかった経費はいくらになるか。概算で結構なので、内訳も含めてお答えください。
続いて、阿波踊り会場でのコロナ感染防止対策について聞く。入場時の検温、マスク着用、手指の消毒、座席の間隔を空ける等の対策をしたことと思う。それ以外に感染対策は何かしたか。
8月14日に屋内イベントで3名のクラスターが発生したと新聞報道されていた。これが阿波踊り関連かどうかは不明だが、踊りの出演者や観客でコロナ感染者は出たか。
「タブレット導入から半年以上経過。なぜオンライン授業が進まないのか?」
玉野氏 学校におけるタブレットの利活用について。タブレットは小中学校には令和3年2月中旬、市立高校には令和3年3月下旬に整備が行われたと聞く。小中学校では個別学習ドリルや調べ学習等に活用されているそうだ。現在コロナ感染が拡大し、小中学生、高校生にも感染が広がる中、一部の学校を除き、9月1日から新学期が始まった。GIGA スクール構想が前倒しされた背景には、コロナの感染拡大により学びに影響が出ることを考え、オンライン授業などで時間や距離の制約なく学べるようになることが期待されている。オンライン授業ができるようになればコロナの感染拡大の中でも、自宅と学校をつなぎ学びを進めていくことが可能だと考える。徳島県内の他市町村ではオンライン授業を開始しているところもあると聞くが、徳島市においてはオンライン授業を開始していないと聞く。タブレットの導入から半年以上経過しているが、なぜオンライン授業が進まないのか。
タブレットの購入費用について聞く。タブレットの購入に関しては国から1台あたり4万5000円の補助がある。県内の各自治体は県による一括購入をしているが、徳島市は単独で購入をしている。県と徳島市の購入単価と台数を教えてほしい。
「障害児の放課後デイが10月から利用日数の上限引き下げ。月22~23日から15日になった場合、7日間の受け皿は?」
玉野氏 放課後デイサービスの基準支給量の見直しについて聞く。7月13日に徳島市障害福祉課長名で障害児通所支援事業所および障害児相談支援事業所各位に、10月1日より月に利用できる日数の上限を、現在の月当たり、(月の日数)マイナス8日を15日に変更するという文書が、事業所には何の相談もなく一方的に送られてきたそうだ。障害者手帳の提示または医師による診断書または意見書の提出等があり、必要と認められる場合には15日を超える利用が可能とされている。本件は四国放送でも徳島新聞でも取り上げられているが、制度の見直しの理由として「放課後等デイサービスは現在約1000人が利用。市の調査では受給者証を発行している80人ほどがサービスを利用しておらず、事業所の定員の少なさなどを理由に挙げるケースが一定数ある。利用日数の上限を引き下げれば、これらの人がサービスを受けられるようになる」というようなことが理由だそうで、「事業費が増えたから利用数を引き下げたものではない」としている。
しかし、通知書には「給付決定者数の増加が他サービスと比較し著しく、それに伴う経費増加が他サービスの安定的な実施を困難にさせる可能性があり、制度内容の見直しが必要」とある。この文章を見る限り、経費が増大したため利用日数を引き下げたものとしか思えない。事業所の定員の少なさが原因なのであれば、各事業所の定員を引き上げてもらうなり、新しい事業所を開設してもらうよう依頼すればよいのではないか。現に特別支援学校がコロナで休校の際に、各事業所に受け入れをしてもらっていたのではなかったか。そこで聞く。約1000名の利用者の中で、受給者証を持っている児童と持っていない児童の人数は。
受給者証を取得できず、月22~23日の利用から月15日の利用になった場合、約7日間の受け皿はどこになると思うか。徳島県内の他市町村の基準支給量はどのようになっているか。
経済部長「阿波踊りへの県外客の来場については厳密には確認できていない。総事業費は約3千万円。感染者の報告なし」
経済部長 阿波踊りの質問について。まず、8月12日の前夜祭と13、14日の選抜阿波踊りにおける県外客についての質問だが、このたびは参加者を徳島県内在住者として、徳島市ホームページや広報とくしまを通じて周知を行った。また、チケット販売時においても県外の方は購入を極力自粛していただくよう注意を呼びかけた。チケット運営会社に相談をする中で、来場者に身分証明書等を求めるイベントもあると聞いたが、逆に開催当日の入場管理において混乱が生じる恐れがあるほか、人と人との接触回数を減らす必要がある。身分証明書の提示を求めることは、感染症対策の観点から不要とした。
そのようなことから、実際に県外のお客さまについて来場されたかどうかについては厳密には確認はできていないが、主催者としては協力を呼び掛けたところだ。
事業費についての質問だが、総事業費については現段階での見込みとして約3千万円と見込んでおり、入場料収入や協賛金を含む収入は約1600万となっている。収支状況については現在精査を進めており、所管の産業交通委員会において資料を提出する予定だ。
感染症対策については、令和2年11月に開催した「阿波おどりネクストモデル」の検証結果や知見、感染症の専門家の助言を踏まえ、新型コロナウイルス感染症対策実施マニュアルを作成した。その感染症マニュアルを基に、当日においては来場者の入退場時、踊り手の動線管理、体調管理、運営スタッフ等の感染対策など感染防止対策を講じた。現時点において大きな問題はなかったものと認識している。
まず、感染対策の具体的な方法として、来場者の入退場にはデジタルチケットを導入し、複数の入場ゲート、4列での分散入場、入場時における消毒と検温、スタッフによる声掛けの実施、分散退場の実施、注意看板の設置、また踊り手の動線、体調管理については公演前後2週間における健康管理を行った。パナソニックから健康管理アプリを提供してもらい、踊り連の方にはそのアプリを利用してもらった。また踊り手についても分散入場を2カ所に分けて実施した。入館時における出演者管理、消毒検温の実施をした。来場者と踊り手の動線は分け、踊り手の動線の設定も一方通行とした。移動待機時におけるマスクの着用をお願いし、飲食する場合は黙食とした。また運営スタッフ関係者の感染対策としては、マスクやフェースシールドの着用、公演前後2週間における健康観察を行っており、こちらについても先ほどの健康管理アプリを私以下の担当課の職員も利用して健康観察を行った。また座席や舞台については、1席空けた座席配置を行い、収容率は50%以下とし、休憩時の換気、入れ替え時の消毒、清掃の実施、また公演中における舞台等の消毒を踊り連ごとに実施した。
最後に、「踊り関係者で陽性の方はいなかったのか」という質問だが、現時点で主催者の方に「感染者がいた」という連絡は受けていない。
教育長「オンライン学習、通信環境が未整備の家庭や教員指導力のばらつきが課題」
教育長 GIGA スクール構想について。双方向のオンライン学習がなぜ進まないのか、という質問に対しては、課題として通信環境が整っていないという家庭が一定程度ある。また、オンライン学習をする上で教員の指導力にばらつきがある。今、学校内ではオンラインの学習を進めておりますが、家庭ではまだ一度もやったことがないということもある。それを受け、オンライン指導において教員が行う手順の確認や指導の課題の解消を図るなどの準備を行っている。加えて、校内で模擬オンライン授業を実施して、自宅に持ち帰っても一人で活用できるよう今準備を進めている状況だ。準備ができた学校から家庭に持ち帰り、家庭から接続テストを行っているところもある。課題に関して少しずつ解決を行い、家庭に持ち帰って双方向でのオンライン学習ができるよう進めていく。
タブレットの購入だが、県についてはデータを持ち合わせておらず、答弁致しかねる。徳島市としては単体にソフトウェアを足している金額になり、タブレットの購入で小中12億6745万2450円となっている。タブレットの台数だが、小学校1万1716台。中学校5467台。教員用1207台。
健康福祉部長「放課後デイ、高松市は以前から利用日数が月14日だ」
健康福祉部長 「放課後等デイサービス」は幼稚園および大学を除く、学校に就学している障害児に授業の終了後等に生活能力向上のために必要な訓練や、社会との交流の促進、その他必要な支援を行うサービスだ。現在約1000名が利用しており、質問があった受給者証については全員が持っている。
それと7日間の受け皿だが、7日間と言っても、個々によって日数は変わるが、今回の支給量の見直しは、真に療育を必要とする児童に必要な量のサービスを提供するために行ったものであり、今後についても個々に必要なサービスの提供ができるように努めて参りたいと考える。さらに関係部局や関係機関と連携を図りながら、障害児支援を行って参りたいと考えている。
他市町の支給状況ということだが、県内及び四国県都の中で、徳島市の今回の見直しと同様の事を行っているのは、以前から高松市が月14日ということで実施していた。
内藤市長「放課後デイを含む障害児通所給付費は6年間で10億増加。遠藤前市長がメスを入れたかった気持ちも理解できる」
答弁する内藤市長=8日、徳島市議会議場内藤市長 障害者支援についての質問に補足をする。玉野議員からは財政状況についての指摘もあったので、この事業の見直しの経緯について若干触れる。
そもそもこの事業の見直しは、遠藤前市政時代から始まっていた。その際は財政的な面を鑑み、小学生だけでなく未就学児も含む児童発達支援にもメスを入れるとのことで、令和2年4月から実施予定となっていた。しかし、選挙に影響が出そうな事業でもあり、選挙後に見送りになったと聞いている。
放課後等デイサービスを含む障害児通所給付費については平成24年度の制度開始以来、年々増加。平成26年度と令和元年度を比較してみても、6年間で10億円増加しており、遠藤前市長がメスを入れたかった気持ちも理解はできる。
そのために令和元年度に障害児通所給付費について見直しが検討された結果、令和2年4月から障害者手帳を持っていない児童についてはサービス申請の受付段階で医師の診断書を求めるとともにサービス提供開始後も定期的に医師の診断書を求めるように事務手続きの見直しを進めていた。市長選があり、私が市長になってから改めて検討を行った。その結果、当初予定していた見直しをした場合、サービスを申請する保護者に診断書料の負担が生じるために生活状況により医師の受診ができず、真に必要とされている児童が必要なサービスを受けられなくなる可能性があることや、障害者手帳等を持っていない人が多い未就学児のサービスである児童発達支援も対象としていたことから多くの未就学児にも影響が及ぶことを懸念して、放課後デイサービスのみの改定とした。
徳島市としては、あくまでもこの改定により、今までサービスが受けられなかった児童にもサービスを受けられる機会を提供できると考えている。しかし一方では、高松市では診断書の提出は児童発達支援にしても放課後デイサービスにしても診断書の提出を求めていることから、今後も徳島市として持続可能なサービス提供を考える上で、改定が必要な場合は改定も検討していきたいと思う。
玉野氏「タブレットを高値で購入している理由は?」
玉野氏 阿波踊りでは感染者は報告をされてないとの答弁だった。県外客がいたかいなかったかという部分については、「把握ができていない」ということだ。新聞報道に県外客のコメントが載っていたので、あまり県内在住者に限るという点が徹底されていなかったかもしれないということで、質問をした。行政主導で開催した阿波踊りで感染者が出なかったということは良かったと思うが、オリンピック・パラリンピックも無観客で開催した。感染拡大中であった最中の開催においては、無観客もしくは休止が望ましかったのではないかと意見をしておく。経費については、まだ正確な数字が出ていないとのこと。数字がはっきりしたら、また深く質問をする。
オンライン授業の進捗については様々な課題があるとのことだが、いつ止むかもしれないコロナ禍に対応するためにも、いち早くオンライン授業を進めていくスキームをつくっていただきたい。タブレットの購入単価を聞いたが、1台あたりの単価が聞けなかったが、おそらく予算を台数で割ると6万数千円で、4万5000円の補助を大幅に超えている。県の購入単価が、おそらく私の記憶するところでは、4万5000円を割っていた。かなり徳島市と県の間で差があるように思う。ネットでタブレット販売価格を見ても非常に高値で購入しているが、その理由は何なのか。
「放課後デイ、説明なくいきなりマイナス改定の通知。関係者からは『私たちの意見を聞いて』『せめて来年度からに』との声」
玉野氏 放課後等デイサービスと基準支給量について答弁をいただいた。受給者証を得るためには療育手帳、医師の診断書、意見書等は必要となってくるが、保護者の中には医師に診断されることに難色を示す方も少なくない。しかし通所できているので今の生活がある。通所日数を減らされた場合には仕事を早退したり、休まなければならなくなるために、不本意ではあるが、診断を受けるそうだ。
私は事業所に通知書が送られてきてから、施設や学童そして保護者に話を聞いてきた。施設や保護者からは「説明会等も開かず、いきなりの改定通知に戸惑っている。今のままがベストだが、改訂するならば年度始めにし、保護者や施設に対して丁寧な説明や私たちの話も聞いてほしい」との意見。学童保育からは「他の預かっている児童とのトラブルも想定されるため、受け入れが難しい場合が出てくると思われる。つきっきりで見るためには人員が足りない」との意見も。この改定に関して、市の対応が不誠実であると感じている関係者が少なくない。もっと施設や保護者の苦しい思いに耳を傾けていただきたい。
徳島県内の他市町村の基準支給量はおっしゃらなかったので多分徳島と同じ月あたりマイナス8だと思う。高松市が14日と、別に聞いてもないが、おっしゃっていただいた。基準支給量は国や県からの指導で決めるものなのか、それとも自治体単独で決めるものなのか。
教育長「県の共同購入より高いのはタブレットの初期設定も含んだ価格だから」
教育長 タブレットの購入価格が県と違うということで、県が4万5000円弱で、(徳島市が)それより高い理由として、タブレットの初期設定も含めた契約であるということが一点言える。県の共同購入による調達をするとタブレットは共同で購入できるものの、その後初期設定等は各市町村が各自で行う必要があった。タブレットが届いた後にその作業を行うと、台数が多い徳島市においてはその作業に時間かかり、年度内に導入できない恐れがあったために、共同調達には参加せず、徳島市単独で契約を締結した。
それからタブレットの中だが、個別学習ドリルとしてドリルパークや問題データベースのソフト、学習支援ソフトとしてメタモジ、クラスルーム、Office365 、オンライン学習としてチームス、ズーム、そして情報モラルソフト、セキュリティソフトも入れている。総額で契約しているのでおそらく単価にすると、おっしゃるように6万数千円なろうかと思う。それぞれソフトを入れることによってこの価格で収められているという風に解釈している。
健康福祉部長「放課後デイについては今後も丁寧な周知説明に努める」
健康福祉部長 放課後等デイサービス見直しの時期について、来年度4月からではなく10月1日にした理由については既に受給証を持ちながらも利用できていない方にできるだけ早く療育の機会を提供するためだ。
また「見直しについて説明会はしなかったのか」ということだが、今回の見直しの周知については新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、大勢が集まる説明会は控え、事業所等関係機関、保護者等への周知を文書でした。日程としては令和3年7月13日付けで障害児通所支援事業所等に通知を行い、また7月21日には更新時期が9月末の方、8月11日には更新時期は10月末の方に、通知をした。さらに8月25日には利用者全員に通知をした。今後についても丁寧な説明周知に努めたいと考える。
支給量については厚生労働省から送付された「障害児通所給付費に係る通所給付決定事務等について」で、市町村が決定することとなっている。
内藤市長 徳島市、小松島市、阿南市の放課後デイ利用者数を説明
内藤市長 初問にあった他の県内自治体の話だが、例えば小松島市であれば原則として月の日数マイナス8日でこれにこれに加えて、事業所からの意見書、保護者からの理由書の提出があれば月の日数マイナス4日までは増量可となっている。また両親の仕事が理由である場合は認めていないであるとか、更新時に増量を継続するか確認し希望があれば毎回理由書等を提出してもらうということになっている。また阿南市の場合も同様に基準支給量は月の日数マイナス8日で、理由書の提出があれば基準支給量を超えての支給は可となっている。
ちなみに利用者数であるが、徳島市に関しては令和3年3月の利用者数は644人、小松島市は24人、阿南市は82人となっている。(⇨その後、利用者数を訂正)
玉野氏「放課後デイについては『経費が問題なら税金で変なお城を建てるのやめて』と。市長の公約『誰ひとり取り残さない』とはなんだったのか?」
玉野氏 最近、様々な方からご意見やお叱りを受ける。「公立保育所の運動会が非公開になった。保護者としては子供や孫の成長を楽しみにしているにもかかわらず、どういうことか。阿波踊りには観客を入れて開催したのに」。市立高校の保護者からも「文化祭が中止になって、子供が非常に落ち込んでいる。なんとか時期をずらすなり、アラートが下がったら開催にしてもらうようにしてもらえないか。阿波踊りには観客を入れて開催したのに」。
放課後等デイサービスの基準支給量変更についても「経費負担の問題で利用日数を減らすんだったら、変なお城を建てたり阿波踊りで税金使うのやめてほしい」など、すべてにおいて阿波踊りが引き合いに出される。
市長、あなたは多くの市民から非難されている。言動に一貫性がない。6月議会での提出者説明の中で「誰もがその経験や能力を発揮し活躍できるダイバーシティ徳島を目指しています」、今議会の提出者説明でも「世界の潮流は "diversity, equity and inclusion" になっている」などと多様性、公平性について語っている。聞こえはいいが、それならばなぜ放課後等デイサービスの基準支給量をマイナス改定するのか。ダイバーシティで言うところの「多様性」の中には障害者も入っている。欧米ではニューロダイバーシティという、発達障害がある人の能力に着目し、産業界で活躍の場を提供しようという動きが活発だ。日本でも野村総合研究所が日本で発達障害人材が未活躍であることの損失額を2兆3000億円とする結果を発表している。放課後等デイサービスは生活能力の向上と社会との交流の促進を図り共生社会を実現させることも大事な役割としている。
児童たちが大人になって実社会に溶け込んでいけるようにするためには、小学校から中学校は非常に大事な期間だ。そして障害のある子どもを育てる保護者にとっても非常に大事な期間であり、大事な施設だ。公約で「誰一人取り残さない」とうたっていたのは何だったのか。放課後等デイサービスの基準支給量の改定については従来通りに戻していただき、障害がある児童やその保護者に対して寄り添っていただくことを強く要望して質問を終わる。
玉野氏の代表質問の終盤、健康福祉部長や第一副市長らと打ち合わせする内藤市長=8日、徳島市議会議場健康福祉部長 内藤市長が述べた徳島市、小松島市、阿南市の放課後デイ利用者数を訂正
健康福祉部長 数字を訂正させていただきたい。先ほど徳島市の利用者数を644人と答えたが、890人だ。小松島市は88人、阿南市は172人が正しい数字だ。