藤枝支局 岩下勝哉
藤枝市は16日、民間と共同で開発した、通行車両の存在をライトで警告する多機能カーブミラーの実証実験を同市志太の市道交差点でスタートした。見通しの悪い交差点に設置することでドライバーに注意を促し、出合い頭事故を防ぐ効果が期待される。
人工知能(AI)と連動させた監視カメラで交差点に進入する自動車やバイクなどを識別し、カーブミラーに発光ダイオード(LED)ライトを点灯させて知らせるシステム。同市によると、設置は全国で初とみられる。主にカーブミラー部分の開発を村上開明堂、AI機能を沖電気工業が担当した。 実験での設置場所は青島東小の西側にある交差点で、過去5年で8件の出合い頭事故が起きている。北進と西進の車両が対象で、車両の進入がある場合は鏡の回りのライトが点灯する。両方向から同時に車両が近づいてきた時は、鏡の下方にある二つの円形ライトも点滅する。 自動車バックミラーが主力製品の村上開明堂は、運転手の死角にいる車両をセンサーで感知して表示するシステムを応用した。開発に携わった同社の辻恵直さん(60)は「培った技術で地域の交通安全に貢献できれば」と期待を寄せた。 実験は2月末まで。車両速度のデータなどを収集し、多機能ミラーの事故防止効果を調べる。市によると、通常のカーブミラーより設置費が高額のため、事故多発交差点などでのピンポイントな運用を想定している。
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