スバル・レガシィ アウトバック リミテッドEX(4WD/CVT)【試乗記】 待ったかいがあった

まるで高級車の仕立て

立派になった、というのが新型レガシィ アウトバックと対面した時の第一印象だ。従来型と比べて50mm長くなり、35mm幅広くなり、70mm背が高くなったというサイズの拡大に加えて、ルックスがよりイカつくなった、という理由もある。

スバル・レガシィ アウトバック リミテッドEX(4WD/CVT)【試乗記】 待ったかいがあった

ご存じのようにレガシィにアウトドア風味を加えたレガシィ アウトバックは、乗用車とSUVを融合したクロスオーバーというスタイル。従来型レガシィ アウトバックの乗用車:SUVの比率が50:50だったとすると、新型は乗用車が40に対してSUVが60ぐらいに感じられる。

新型レガシィ アウトバックは、ラグジュアリーな内装が選べる「リミテッドEX」と、よりラギッドな雰囲気の「X-BREAK EX」の2グレードで展開されるが、今回試乗したのは前者。滑らかな手触りと品のいいつやが印象的なナッパレザーのインテリアがオプション装備されていて、運転席に座ると「高級車じゃん」というひとりごとが口をついた。

実際、お値段もなかなかのもので、harman/kardonサウンドシステムやサンルーフといったオプション込みの車両本体価格は、税込みで470万円を超える。クルマが高くなったのか、日本人の(というか、筆者の)収入が上がらないのか。

搭載するエンジンは、現行「レヴォーグ」にも積まれる1.8リッター水平対向4気筒直噴ターボ。北米仕様には2.5リッター自然吸気エンジンと2.4リッターターボエンジンが存在するけれど、日本仕様はいまのところ、1.8リッター一本勝負だ。

ボディーサイズの拡大に伴い、車重も130kgほど重くなっている。果たして1.8リッターで大丈夫なのか。結論から書けば、水平対向エンジンとして世界で初めてオフセットシリンダーを採用するなど、こだわり抜いて開発されたボクサーエンジンは、大柄なボディーを苦もなく動かした。

2021年10月7日に正式発表された新型「スバル・レガシィ アウトバック」。2代目レガシィに設定された「グランドワゴン」から数え、この最新モデルは6代目にあたる。2022年1月から国内でのデリバリーがスタートした。
拡大
今回の試乗車は、洗練されたデザインや装備により都会派に位置づけられる「レガシィ アウトバック リミテッドEX」。サイドシル下部に組み込まれたクラッディングパネルのデザインは、トレッキングブーツをイメージしているという。
拡大
11.6インチの縦型モニターが目を引くインストゥルメントパネル。質感の高い内装の仕立ても、最新モデルの特徴といえる。今回の試乗車にはオプションアイテムのナッパレザーシートやharman/kardonサウンドシステム、電動チルト&スライド式サンルーフが装着されていた。
拡大
今回試乗した車両のボディーカラーは「ブリリアントブロンズ・メタリック」と呼ばれるもの。これを含め「レガシィ アウトバック」では、全9色から外板色を選択できる。
拡大