メルセデス・ベンツ日本は、「第44回東京モーターショー2015」で新型となる2人乗り仕様の「スマート fortwo」と4人乗り仕様の「スマート forfour」をジャパンプレミア。発売は新型スマート fortwoが10月28日から、スマート forfourは2016年1月ごろからを予定している。なお、スマート fortwoについては今後限定モデルとして年に数回展開していくことが明らかになっており、その第1弾として特別仕様車「スマート fortwo edition1」を440台限定で導入する。
当日はそのスマートの責任者である、独ダイムラーのアネット・ウィンクラー氏がプレスカンファレンスに出席。新型スマートについて紹介を行った。
スマートはコンパクトなボディーに高いスペースユーティリティを持ち、狭い道でも快適に走れる取りまわしのしやすさと、ダイムラーの先端技術で高度な安全性能を兼ね備えたクルマ。最小限のボディーサイズに最大限の利便性、快適性、安全性、環境適合性を凝縮したマイクロコンパクトカーとして1998年にデビューし、全世界累計販売台数150万台以上、日本でも累計販売台数は3万台を超えている。
そのスマートについて、ウィンクラー氏は「東京は世界最大の都市であり、究極のシティーカーを試すのには最適な場所」とコメント。また交通量の多さ、駐車スペース不足などの都市が抱える問題に世界で初めて取り組んだ街とも話し、「スマートの最小回転半径とボディーサイズは間違いなく“都市モビリティのチャンピオン」「日本の都市におけるパーフェクトな選択」とアピール。
スマートの責任者である独ダイムラーのアネット・ウィンクラー氏。リアにエンジンを搭載し、後輪駆動とするRRレイアウトを採用した新型スマートのプレゼンテーションを行ったウィンクラー氏のプレゼンテーションでは、小型車1台のスペースにスマートなら2台置けることや、ドアが85°開くので乗降がしやすいことを示すスライドが投影された新たにラインアップに追加されたスマート forfourの全長は約3.5m。ステアリング舵角の大きさと相まって、最小回転半径は4ドアハッチバックトップの4.1mを実現しているとのこと。また、全高も多くの立体駐車場に対応する1550mm未満に抑え、高いシートポジションと大きなウインドーによりドライバーに広い視界を与え、都心部での快適な走行を実現。スマート fortwoは現行モデルと同等の全長2755mm、最小回転半径は現在販売されている乗用車の中で最も小さいという3.3mを実現している。
また、スマート forfourのラゲッジ容量は185Lを確保しており、分割可倒式後席バックレストを倒せば730Lにまで拡大でき、1285×996mmのフロアが広がることやリアドアが約85°まで開くので、優れた乗降性をはじめフラットな荷室フロアによって荷物の積み下ろしも簡単に行えるようだ。
スマート forfourのラゲッジスペース、リアシート、ドア内貼りスマート fortwoのラゲッジスペースは現行モデルと同等インテリアに目を向けると、大径の見やすいメーターがセンターに鎮座。ダッシュボードとドアパネルにはメッシュファブリック素材が使われ、「ループ」と名付けられた楕円形の曲線がダッシュボードやドアなどを飾るインテリアモチーフとなっている。インストルメントクラスターとAM/FMラジオが、ダッシュボードの手前に浮かんでいるように見えるデザインにしたとのこと。
シティコミューターとして十分な装備を持つスマート。ステアリング左右のスイッチでカラーマルチファンクションディスプレイの表示切り替えや、ラジオのボリューム調整も可能。車速や警告表示などの情報は3.5インチTFTカラーディスプレイに表示するレーダーセンサーにより先行車との車間距離をモニターする「衝突警告音機能」や、運転席にSRSエアバッグ、SRSニーバッグ、助手席にSRSエアバッグなどを標準装備フロントフード下にはブレーキマスターシリンダーやバッテリー、ラジエターが設置されている。同じく東京モーターショーの会場で披露されたルノー・ジャポンの新型「トゥインゴ」と同じく、ラジエターグリル左右にあるフックを外すことでフードが開く仕組み。パワートレーンは直列3気筒1.0リッター自然吸気エンジンに6速DCTを組み合わせ、最高出力52kW(71PS)、最大トルク91Nmを発生。アイドリングストップ機能も備わるプレゼンテーション前にベールに覆われていたスマート。ブースにはミニチュアカーも展示されていた