1日、旭化成の関連工場で発生した爆発事故。 事故当時、現場では爆薬の原料の計量と運搬作業が行われていて、ダイナマイトに換算するとおよそ3万本分が爆発したことがわかりました。 この爆発で1人が行方不明になっているほか、3人がけがをしたということです。(JNN 宮崎 亮カメラマン)「建物は跡形もなく、地面はえぐられているようです」 1日、旭化成のグループ会社、カヤク・ジャパン東海(とうみ)工場で発生した爆発事故。事故の詳細が次々と明らかになってきました。 爆発が発生したのは「第一洗浄工室」と呼ばれるおよそ120平方メートルの木造平屋建ての建屋。 以前の映像と比べると、爆発により建屋が跡形もなく消失したことが分かります。 建屋には、事故当時、およそ3100キロの火薬類が貯蔵されていました。その量はダイナマイトに換算するとおよそ3万本分です。 会社側は、2日未明会見し事故当時の状況を説明しました。(カヤク・ジャパン 横山真一郎社長)「多くの方々に、多大なるご迷惑とご心配をおかけしておりますことを、深くお詫び申し上げます」 当時、この建屋では3人が爆薬の原料となる液体の計量と運搬作業を行っていました。 このうち行方不明となっている従業員の黒木大地さんは、液体の計量作業を担当。残りの2人は計量された原料を運搬していて、爆発した時は建屋からおよそ200メートルの地点にいたということです。 黒木さんの行方はいまだ分かっていません。(カヤク・ジャパン 横山真一郎社長)「火薬メーカーとして安全管理というのはいちばん大事な仕事ですので最重点でやっているつもりですが、何らかの不備があったかどうか含めて、警察・消防とともに原因究明にあたっております」(渕 雅顕記者)「現場周辺にあるこちらの住宅では窓ガラスが割れ、現在、ブルーシートで覆っています」 現場周辺では住宅や公共施設およそ50棟で窓ガラスが割れるなどの被害が出ました。 こちらの住宅では、宮崎市から駆けつけた住民の家族が片付け作業にあたっていました。(住民)「廊下の上の天井が落ちてきてる」「障子とかふすまが全部外れたし、家自体がゆがんだのか障子が元通りにたたない」 一方、近くに住む女性は爆発当時、子供が爆風で転倒するのを目撃しました。(近くに住む女性)「ここら辺を歩いていた2歳の子供は、ここらへんでうつ伏せというか、倒れた。こんな爆発は二度と起こさないでほしい」(旭化成 末次 稔 延岡支社長)「しっかりと原因究明をいたします。そのうえで、ひとつひとつきちんと再発防止を旭化成グループとしてとっていきたい」 延岡市消防本部によりますと、工場内で作業していた業者の男性1人が爆風により耳の鼓膜を内出血、また、付近の事業所の男性1人が転倒して手に擦り傷を負ったことが新たに分かり、今回の爆発によるけが人はあわせて3人になりました。 警察と消防では、黒木さんの捜索を続けるとともに爆発の原因を調べています。
最終更新:MRT宮崎放送カテゴリー
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