ニュース 【香港】銅鑼湾ビル火災、改装で報知器など作動せず

 香港島の銅鑼湾(コーズウェーベイ)にある38階建ての複合ビル「世貿中心(ワールド・トレード・センター、WTC)」で15日正午過ぎに起きた火災で、火災報知機やスプリンクラーといった装置が作動しなかったことが分かった。ビルの低層階では改装工事が進行中で、出火元となった電気室のある1~2階では、消防装置の電源が切られていたためという。サウスチャイナ・モーニングポスト(電子版)などが16日までに伝えた。 火災は15日の午後0時37分に発生し、午後4時半頃に鎮火した。世貿中心は13階までがショッピングモールで、14~38階がオフィスとなっている。発生当時、ビルの1~5階は改装工事のため全店舗を閉鎖し、工事に合わせて消防設備の使用も停止していた。消防設備の電源が切られていたのは1~5階のみで、6~38階では機能していた。 香港消防処の担当者によると、世貿中心の管理会社は工事に合わせて消防設備の電源を切ることを同処に通知済みだった。同処の担当者は15日の時点で「ビルの営業再開前に安全確認を実施する。追加の消防設備が必要かどうかを調査し、必要であれば管理会社に設置を要請する」とコメント。14~38階のオフィス部分は翌16日の朝から通常通り開放されたが、ビルに入る前に名前や会社名などの記帳を義務づけた。 火災では、ビルの中にいた1,300人近くが避難を余儀なくされ、けがなどで13人が病院に搬送された。消火と救出活動のため消防士は176人、救急車は24台が出動した。

最終更新:NNA

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