男性が倒れていた現場付近を調べる捜査員ら＝大阪府寝屋川市で2022年3月2日午前3時5分、久保玲撮影
1日午後11時55分ごろ、大阪府寝屋川市楠根南町の店舗前で「4、5人がけんかをしており、若い男性が倒れている」と近くの女性から110番があった。男性の背中には刃物で刺された傷があり、搬送先の病院で間もなく死亡が確認された。付近の防犯カメラには男性が3人ともみ合う姿が映っており、大阪府警は殺人容疑で現場から逃走した3人の行方を追っている。【寝屋川の事件現場】 府警寝屋川署によると、亡くなったのは同市新家2の専門学校生、吉村竜さん（20）。店舗の前で血を流してあおむけに倒れ、背中に幅約3センチの刺し傷が1カ所あった。現場から刃物は見つかっていない。遺体を司法解剖した結果、死因は右肺の動脈損傷に伴う失血死だった。 ◇トラブルの経緯捜査 捜査関係者によると、3人はいずれも若い男とみられ、うち1人はパーカを着ていた。付近の防犯カメラ映像には、3人と吉村さんが数分間にわたりもみ合いになっている様子が残されていた。3人は現場から軽乗用車で逃げたとされる。府警は吉村さんが3人とトラブルになった詳しい経緯を捜査している。 現場は京阪寝屋川市駅の南東約1・5キロの住宅や店舗が並ぶ一角。近隣住民らによると、吉村さんは現場近くの民家で両親と妹と暮らしていた。父親は空手の指導者で、吉村さんも幼い頃には空手に打ち込み、礼儀正しい青年として知られていたという。 父親は取材に、「トラブルの有無を警察に聞かれたが、何も思い当たらない。何があったのか知りたい」と言葉少なに話した。【郡悠介、古川幸奈、清水晃平】
最終更新:毎日新聞
