パナソニック、銅部材の青色レーザー溶接技術を自動車メーカーなどに提案する「AMP Connect Lab」公開

 パナソニック スマートファクトリーソリューションズは、大阪府豊中市にある豊中事業所内に12月1日から開設するプロセス実証センター「AMP Connect Lab(Advanced Material Processing Connect Lab)」の報道機関向け説明会・見学会を11月26日に開催した。

パナソニック、銅部材の青色レーザー溶接技術を自動車メーカーなどに提案する「AMP Connect Lab」公開

 同社は電子デバイスや熱加工システム、測定システムといった産業向けの実装機のほか、ソリューション事業、自動化・省人化システムなどを手がけるメーカー。パナソニックがすでに発表している持株会社制への移行により、2022年4月から「パナソニック コネクト」に社名変更することになっている。

 新たに開設するAMP Connect Labは、電動車に搭載される駆動用モーターや二次バッテリといった各種電子デバイスに使われている銅材料を、より高い品質で加工するための青色レーザー加工機について加工実証する施設。同社の青色レーザーは傘下の米テラダイオードと共同開発した「高出力青色DDL(ダイレクトダイオードレーザ)」で、光源にダイレクトダイオードを用いたレーザーの光を、光学レンズではなく回析格子によって1つのビームに結合。高出力化と高いビーム品質を実現している。

 高出力青色DDLの技術自体は2020年1月に発表されており、その後に実用化に向けた改良を進め、同社のユーザーとなる各メーカーの担当者に技術内容を披露する実証機などの準備が整ったことからAMP Connect Labが新設されることになった。12月から顧客であるメーカー担当者と実証実験を行なって要望の取り込みや改良を進め、2022年度の商品リリースを予定している。

「高出力青色DDL」の発振器側面に製品スペックのステッカーが貼られている