YKK AP、自宅の玄関扉のカギ機能として「顔認証」に魅力を感じる人は52.1%と発表

近年、生体認証は実用化が進んでおり、生活に身近なものになっているほか、顔認証や音声認証などは非接触での認証ができるため、衛生面の価値観の変化に伴い需要が高まっている。

YKK AP株式会社は、電気錠一体型の玄関ドア「スマートドア」に「顔認証キー」によるカギの施解錠が可能となる機能を追加した新スマートドアを発売した。

顔認証キー機能付きのスマートドアには、室外側ユニット内の2つの内蔵カメラによって顔を立体的に捉える生体認証(3D認証)の技術を採用しており、顔のダミーや写真による不正解錠を防止することができる。赤外線カメラで夜間でも認証が可能となっており、顔は最大20人まで登録できる。

また、顔認証機能と人感センサーをセンサーユニットとして一体化させているため、施解錠まで短時間で作動する。センサーユニットのドアへの取り付け高さは、大人から子どもの背の高さまでの認証を可能とする130cmに設定されている。そして、YKK APは新スマートドアの発売に併せて、全国の男女1,099人に「生体認証に関する生活者の意識調査」を実施した。

この調査によると、生体認証を知っている人が84.3%という結果となり、「知っている」と回答した人のうち「使ったことがある」もしくは「現在も使っている」と回答した人は53.4%と、生体認証の認知度は高く、生活の中で身近な技術になっていることが分かった。また、生体認証を「使ったことがある」または「現在も使っている」と回答した人の中で、顔認証を一度でも使用した経験がある人は65.0%と過半数以上いることが分かった。過去に使ったことがある人(21.2%)は、空港の審査場や、ホテル、エンターテインメント施設の入館・入場システムなどでの利用経験があることが考えられる。また、現在使っている人(43.8%)は、スマートフォンやPCのロック解除や、オフィス入館時などで日常的に利用されているものと思われ、顔認証が生活の中で身近な技術になってきていることを確認した。

YKK AP、自宅の玄関扉のカギ機能として「顔認証」に魅力を感じる人は52.1%と発表

さらに、自宅の玄関扉のカギの施解錠機能として、従来のカギ(手動錠)以外への意識を調査したところ、「とても魅力的」または「魅力的」と回答した人の割合は、指紋認証や顔認証などモノを使わない生体認証の方が、カードやリモコンなどのモノを使うカギの施解錠機能よりも高い結果となった。

生体認証として浸透している指紋認証(57.9%)に次いで、顔認証が52.1%と2番目に多く、玄関扉のカギとして人の顔を照合して識別する技術に魅力を感じる人が過半数以上いることが分かった。

加えて、玄関扉のカギの開け閉め(施解錠)における困りごとを調査したところ「大きな荷物を持ちながらのカギの施解錠」や「郵便物や手荷物で手が埋まっている時のカギの施解錠」に手間取ったという項目に、特に多くの共感が集まった。

顔認証であれば、荷物や郵便物で手がふさがった際もカギの開け閉めができるほか、カバンの中にあるカギを探したり、夜など暗い時にカギ穴を探したりすることに手間取ることもなく、その利便性に魅力を感じる人が多いと考えられる。

玄関扉のカギの施解錠機能として顔認証は「とても魅力的」または「魅力的」と回答した人に、魅力に感じる理由を調査したところ「セキュリティ面で安心できそうだから」に63.8%、「カギを探す手間がなくなるのが楽だから」が61.5%となった。次いで、「カギの施解錠に細かい操作が必要ないのが楽だから」に42.1%の共感が集まり、顔認証のセキュリティの高さや、モノを使用しない認証の利便性などに魅力を感じる人が多いことが分かった。

「魅力的ではない」と回答した人からは「暗いと認証されにくそう」や「マスクを着けていたら認証されにくそう」「他人を認証しないか不安」という意見も見られたが、全体的には新しい認証技術への期待感が伺える結果となった。顔認証キーは今後、自動開閉スライディングドアと組合せたバリアフリー対応や、在宅医療・介護における来訪者管理(医師・看護師・ヘルパーなど)、玄関で個人識別することでの宅内設備機器との連携サービス(住宅IoT)など、様々な拡大利用が期待される。

IoTNEWS編集部

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